ドラマや映画ではin the world、on earthより頻繁に使われる表現
こんばんは
今日は疑問詞の強調について思ったことを書きます。
例えば日本で流通している文法書、たまたま手元にある「ロイヤル英文法」などを見てみるとever, in the world, on earthを疑問詞の後に入れると疑問詞を強調した文ができると解説されています。
収録されている例文をひとつ引用すると、
Where in the world did you find the tiny insect?
(一体あなたはどこでその小さな昆虫を見つけたのですか)
これ自体なんの問題もないです。
しかし、昨日アメリカのテレビドラマを見ていて思ったのですが、日常会話ではin the worldやon earthと同等の表現ともいえるthe hellがまったく同じ機能をもって使われているということです。
私が使っている「ロングマン現代アメリカ英語辞典」からthe hellの用例を引用すると、
Where the hell have you been? You are supposed to be home two hours ago.
(一体どこにいたんだ。二時間前には家に戻っているはずだぞ。)
となっています。
下品な表現は「文法書」から意図的に排除されている
同辞書のthe hellのところにはカッコつき大文字で(IMPOLITE)「丁寧でない」と記されています。
私がここで違和感を覚えるのは日本の文法書が丁寧さを強調するあまりthe hellの用法をあたかも存在しないかのように抹殺していまっているところです。
ところが実際にはR指定もかからないようなホームドラマで日常的な英語として頻出している表現なのです。
むしろ私が使っている英英辞典のように(IMPOLITE)の注意を示したうえで日本の英文法書の疑問詞の強調の欄にthe hellを入れるべきだと思いました。そのほうが表面的な丁寧さを前面に出した編集方針よりも、学習者にとって得るものが多くむしろ丁寧な解説書になるのではないかと思います。
他にも数冊の日本で出版されている英文法書を見てみましたが、私が確認した限りでは学研から出版されている「英文法詳解」のみ、この用法のthe hellを収録していました。