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中高生が間違え易いポイント⑥【時制:現在完了形】

2012年12月7日

現在完了形は「線的な時間」で捉える

久しぶりの中高生が間違え易いポイントです。

 

今日のポイントは現在完了形です。

 

過去形は過去の「一点」、現在完了形は過去から現在までの「線」

現在完了は過去形との使い分けでミスが多いです。

 

そこで、まず大きなイメージで違いを捉えてみると、「時間」の捉え方が現在完了と過去形で違うのです。

 

現在完了は時間を「線」で捉えますが、過去形は「点」で捉えるのです。

 

「経験」の例文

例えば、

 

I have been to London twice. 「私はロンドンに二度行ったことがある。」
I went to London last year. 「私はロンドンに去年行った。」

 

という2つの文章を比べてみると、最初の文章を自分の人生を振り返って「これまでに二度ロンドンに行った」と言っているのに対して、下の文章では「去年」という人生の一点に焦点を絞って話しています。

 

線分を描いて図で説明するともっと分かり易いのですが、時間の捉え方が「線」か「点」かがポイントです。

 

「完了」の例文

次に、

 

I have just finished my homework. 「私はちょうど宿題を終えたところだ。」
I finished my homework three hours ago. 「私は宿題を3時間前に終えた。」

 

最初の文章は、ある時点から始めた宿題がちょうど今終わったところだという言い方で、終わった時点に力点が置かれているものの、それまで宿題に取り組んでいた時間の流れを含んだ言い方になっています。それに対して、下の文章では宿題を終えた時間が3時間前であったという一点のみを強調した言い方なのです。

 

「継続」の例文

さらに例文を挙げると、

 

I have lived in Japan for five years. 「私は日本に5年間住んでいる。」
I lived in Japan in 1999. 「私は1999年は日本に住んでいた。」

 

最初の文章はこの5年間日本に住み続けているという時間の幅があるのに対して、下の文章では1999年という特定の年に日本に住んでいたことを述べているだけです。

 

現在完了は大きく分けると3つの用法があり、「経験」「完了」「継続」です。今挙げた例文の上からその順番で出てきています。どの用法でも時間の捉え方に幅があったと思います。つまり、線的に時間を捉えていたことが分かると思います。

 

「過去形」は現在と切り離された過去の時間、「現在完了」は常に今現在の視点

最後にもうひとつ大事なポイントを挙げておくと、過去形は現在と切り離された過去を表します。それはあくまでも過去なのです。それに対して、現在完了は常に今、現在に視点が置かれています。

 

以上、簡単ではありますが現在完了形のポイントを挙げてみました。

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