慶応の経済学部の入試問題を解説
今週の日曜日にやる開校記念受験生応援企画第五弾、慶應経済学部2012年の長文3時間徹底解説から一部分抜粋です。
Even though it is difficult to define them clearly, secrecy and privacy should not be confused. For example, depending on who you are and where you live, you might have very different ideas about ( ) privacy a person has a right to expect. What might be considered resasonable protection of privacy in one situation might be considered very secretive behavior in another. Nor can we rely on technology to clarify the distinction between secrecy and privacy. Technology plays little part in either area. In fact, ( ) its relationship with secrecy and privacy.
この文章のうち上記で赤字で示した、What might be considered resasonable protection of privacy in one situation might be considered very secretive behavior in another. の文構造が分からない高校生は多いだろうなと思います。
英文構造を解説
何がこの文章を読みづらくしているのか、いくつかポイントがあります。
- 主部が長い。
- 主部内の構造が関係代名詞のwhatと受動態のために分かりづらくなっている。
- oneとanotherが離れているため、one~anotherの構文に気づきづらい。
などが挙げられるでしょうか。
受験生側の対策
それぞれの対策としては、
- まず文全体の動詞を探す。その動詞の前の塊全体が主語として機能。
- 主語としての塊がすでにSVを含む節になっているため何文型かを冷静に判断する。
- 複雑で難しい文ほど細かい部分に注意がいきがちなので、文全体を大きく見る。
解説
それでは解説です。
1.文の真ん中あたりのsituation の次に might be~という助動詞と動詞がありますが、これが文全体のVです。つまり、文頭のWhat~situationまでが主語として機能します。
2.主部のなかでconsiderが受動態で使われているのがポイント。この consider はS consider O C と第5文型を作っています。つまり、「O を C と考える」となります。しかし、受動態では能動態の O が S になるので、S is considered C の型になるのです。本文でいうと、What=(S) might be considered=(V) resasonable protection of privacy=(C) in one situation=(M) となるのです。
ここでもう一つのポイント、文頭の waht は関係代名詞で「~のこと、~のもの」と訳せるので、「ある状況でプライバシーを正当に保護する行為と考えらえるものが」と訳せば主語になります。
3.あとはone~anotherの構造に気を付けて「~と~は違う。」という意味になるように文全体を訳します。might be consideredという受動態のパターンが繰り返されているので、主語がきちんと訳せれば後は楽です。
文全体の訳「ある状況でプライバシーを正当に保護する行為と考えらえるものが、別の状況では秘密を隠匿するような行為と考えられるかもしれない。」
以上、このプロセスが本番ではサラッと一回読んだだけで意味がとれることが理想です。そうなるためには繰り返し英文を読むしかありません。
よろしければ今週の日曜日、Eigojuku英語塾での開講記念講座で会いましょう。
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