味の複雑さを「立体感」という言葉を使って英語で表現できるか探ってみました
今日は授業がなくやや時間を持て余し気味なのでブログをもう一つ。
私はどちらかというとグルメなほうで、勤務先が変わったり新しい場所を訪れたりすると美味しいお店を探すことが趣味のようになっています。
好物を挙げたらきりがないですが、お酒やコーヒーなどの味にもちょっとうるさいです。
それでも私が「おいしいな」と思えるものに共通していることは、ある程度、味に複雑さがあるものが多いです。甘さや苦さ、香り、素材の質感などがうまく調和してバランスが取れている。「味の立体感」のようなものが感じられるもの。
そこで私が「おや」と思ったのが、この「味の立体感」って英語でどうやって表現するのだろうということ。
ワインやウイスキーなどもともとフランスやイギリスでうんちくを含めて発展してきているので当然、それを表す言葉はあるはずなんです。
「味の立体感」を表す英語表現の候補を挙げてみる
最初に頭に浮かんだフレーズが"dimension of taste"でした。よし、これに違いないと思ってyahooで検索してみると、例文はたくさんヒットします。でも、思っていたのとはちょっと違うぞいった感じです。
例えば、
Add another dimension of taste to any meal with our large variety of authentic Indian hot and zesty pickles.
(いろいろな種類がある本物のインドの辛口ピクルスで、どんな食事にも一味違った味付けをしてください)
とか
Discover the new dimension of taste with us.
(私たちとともに新たな味の領域を発見しましょう)
といった例文が多いのです。どうも"dimension of taste"は「味の立体感」というより「味の領域」しかも「まだ体験していない新しい味の領域」といった文脈で使われることが多いようです。
さらに候補を探すと…
では私がいうところの「味の立体感」は何なんだと、さらに思いついた検索語を入力してenterキーを叩くと、どうもこれでいいみたいです。
"mixture of taste (and sth)"
例えば、
Also, customers are able to experience the same excitement of normal cocktails including layers of colour and a mixture of taste and aromas.
(また、お客様はカラフルで味と香りが絡み合うスタンダードカクテルも同様にお楽しみいただけます)
mixtureは「混ぜたもの」といったような意味なので、そのまま素直に考えればよかったわけです。
日本語では抽象的な表現でも意味の通じるものが、英語だともっと具体的、直接的な表現になることは多いですね。
もちろん"complexity of taste"という表現もウイスキーのテイスティングの評価で使われいました。これも「味の複雑さ」なので、そのままです。
ChatGPTに聞いてみました(追記)
上記までの部分の記事をかいたのが、 2012年11月22日です。そして、この追記部分を書いているのが2024年11月7日なので、約12年ぶりに加筆しています。
なぜかと言えば、今はAI全盛時代、当時の検索エンジンからヒット件数で仮説の信ぴょう性を測るという手法からAIに聞いてみるという新しい手法を試してみたかったからです。
「味の立体感」は、英語で "depth of flavor" や "complexity of flavor" と表現するのが一般的です。どちらも「複数の味が重なり合って奥行きがあること」を指します。
- depth of flavor は、味に奥行きがあって、豊かで繊細なニュアンスを持つことを強調します。
- complexity of flavor は、様々な味の要素が絡み合って複雑な味わいになっていることを示す表現です。
料理やワインのテイスティングで使われることが多い表現です。
はい、"dimension" を使って表現することもできます。例えば:
- "multiple dimensions of flavor"
- "layers of dimension in flavor"
これらは、味が単一ではなく、さまざまな層や要素が絡み合っている「立体的な味わい」を強調する表現です。「dimension」は、特にワインや料理の評価で「奥深さ」や「多面的な味わい」を表現する際に使われることが多いですね。
なるほど、便利な時代ですね。
上記の記事で挙げていたcomplexityやdimensionは使えるようですが、depth「(味の)深さ」も確かに立体感を生み出す要素ですよね。
また、dimensionがmultipleやlayersと組み合わせることで、より「立体感」の感じに近づくのも勉強になります。