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【arriveとvisitの違い】語源に遡って分かること

2013年5月13日

arriveとvisitの基本的な違いは「自動詞」か「他動詞」かの違いですが・・・

 

こんにちは

 

先日、授業で自動詞と他動詞のことを説明していて、ちょっと考えたことを書きます。

 

以下、あくまで私の推論です。

 

昔から、なんとなく紛らわしいな、覚えづらいなと思っていた動詞の用法でarriveとvisitがあります。

 

arrive は「~に到着する」、visit は「~を訪れる」で意味的には非常に似ているのですが、arrive は「自動詞」であるのに対して、visit は基本的に「他動詞」で使われていることです。

 

この違いはどこから生じているのか、何か良い覚え方はないものかと一度ならず思ったことがあります。

 

自動詞と他動詞に馴染みがない人のために一言だけ言っておくと、自動詞は次に前置詞を置かないと名詞と繋げることができない動詞であるのに対して、他動詞は直後に目的語として名詞を置ける動詞を指します

 

  • I arrived in France this morning.「私は今朝フランスに着いた。」
  • I visited Rome last year. 「私は去年ローマを訪れた。」

 

go や come、run や swim など移動を表したり行為そのものに焦点のある動詞は自動詞であることが多いです。それに対して、make や break、send や show など主語の動作が他のものへ何らかの働きかけをするもの、対象がないとそもそも動詞の意味が成立しないものが他動詞です。これらの分類で難しいのが文脈によってかなりの数の動詞が他動詞でも自動詞でも使えるということです。

 

arriveとvisitの語源に遡る

話をarrive と visit に戻します。それぞれの語源を調べると、arrive はar-【~に】と -rive【(水路で)岸につく】となっています。どうもarrive はもともと「移動」に焦点が当たった単語だったようです。

 

それに対して、visit の語源はラテン語のvisitare【繰り返し見に行く】であるとされています。ここで注目したいのがvisit には「移動」だけでなく「見る」という行為が含まれているところです。「見る」という行為には必ず見られる対象が存在する。つまり目的語が伴います。

 

すると「移動」そのものに焦点があるarrive が自動詞で、目的地で何かを「見る」ことに焦点があるvisit が他動詞なのは理屈が通る話です。

 

この推論を他の単語にも当てはめると

そうであるならば、やはりarrive と似たような意味で使われる動詞のreach 「~に到達する」が他動詞なのはarrive よりもreach のほうがより目的地である「到達点」に焦点があたった動詞だからではないか、つまり目的語をより際立たせる意味を動詞がもっているから、という推論も成り立つかと思います。

 

さらに、知覚動詞のsee、watch が他動詞なのに対して、look が自動詞なのは、see や watch が見る対象に焦点が当たっているのに対して、look は「視線を向ける」という行為に焦点が当たっているからではないのか。

 

同様に、hear が他動詞であるのに対して、listen が自動詞なのもhear が自然と耳に入ってくる音を知覚する動詞であるのに対して、listen が意識的に何かに耳を傾ける「聴く」という行為に焦点が当たってる動詞だからではないかという推論も成り立つかと思います。

 

以上、もともと言語学や英文学が専門ではない私の束の間の考えですが、疑問が沸いたらそれに対して自分で考えながら勉強を進めていくという態度はすべての学問に通じるものであって、勉強を続ける上での醍醐味だと思います。

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