今日ご紹介する本はTOEICの解説本です。以前紹介したような問題集ではなく、TOEICの出題形式について問題制作者の視点から解説した本です。著者の高橋基治さんはれっきとした大学の助教授です。
TOIEC関連の著書は有名TOEIC講師が書くことが多いのですが、そうした方の大半は大学で講義をしていても非常勤講師という立場で講座を受け持っている形になります。高橋基治さんは研究者という立場でTOEIC関連の著書を多数書いているので、そういう意味...では貴重な存在だと思います。
本の内容も研究者らしい分析的な内容で、不正解の選択肢の作り方など随所に「なるほど、そうやって作ってるのね」と納得させられるものがあります。問題制作の舞台裏を見ているような感じです。といっても、高橋基治さんが作っているのはTOEICの公式の問題ではなく、あくまでそれに似せて作った模擬問題です。それでもTOEICスコアで伸び悩んでいる方は一読の価値があります。
高橋基治著「TOEICテストの「正解」のたねあかし」小学館、2006年